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新着情報
ヒューマン・ケアリングセンター 認定看護師教育課程
近年、加齢や発達上の問題、疾病・治療による摂食・嚥下機能に障害をもつ人に対して、医療機関や介護施設、在宅など、さまざまな場所でより専門的で高度なケアが提供できる看護師が求められています。このような状況を踏まえて、日本赤十字広島看護大学では、日本看護協会の認定を受け、認定看護師の教育機関として、愛知県看護協会、茨城県立医療大学についで西日本では初めて、平成21年6月よりヒューマン・ケアリングセンターに「摂食・嚥下障害看護」分野の認定看護師教育課程を開設いたしました。平成23年度は第3期の課程となります。
「摂食・嚥下障害看護分野」の概要
教育理念
赤十字の基本理念に基づき、豊かな人間性と幅広い教養を涵養し学問的基盤に立ち、生命の尊厳と人類の叡智を基調とした真のヒューマン・ケアリングを実践・指導する専門的能力の育成を教育理念とします。
教育目的
熟練した看護技術と専門的知識を用いて水準の高い看護を実践することができ、それらを基盤として他の看護師への指導・相談を行うことと共に、自らの実践力を自立的に向上することができる認定看護師を育成することを目的とします。
摂食・嚥下障害看護分野における教育目的
(1)摂食・嚥下障害のある患者のQOLの向上を目指して、
個別性、専門性の高い看護を実践する能力を育成する。
(2)摂食・嚥下障害看護の専門的知識と実践力を基盤として、
看護スタッフの指導・相談を行うことのできる能力を育成する。
(3)摂食・嚥下障害看護における臨床実践能力を自律的に向上する力を育成する。
期待される能力
(1)脳神経・筋骨格系フィジカル・アセスメント及び摂食・嚥下機能評価法を用いて、
摂食・嚥下機能を評価することができる。
(2)摂食・嚥下障害の原因疾患に関する知識から、摂食・嚥下障害の病態を理解することができる。
(3)適切な摂食・嚥下訓練を選択することができ、安全に確実に実施することができる。
(4)摂食・嚥下障害患者の呼吸状態、栄養状態、体液平衡状態について評価することができる。
(5)誤嚥性肺炎、窒息、栄養低下、脱水などを予防し、摂食・嚥下障害の憎悪を防止するなどのリスク管理ができる。
(6)摂食・嚥下訓練について、患者及び家族を指導することができる。
(7)摂食・嚥下障害看護の実践を通して役割モデルを示し、
看護スタッフに対する具体的な指導ができる。
(8)摂食・嚥下障害に伴う看護ケアに対して、看護スタッフの具体的な相談にのることができる。
(9)医師、歯科医師、言語聴覚士、歯科衛生士、理学療法士、作業療法士、栄養士などの
他職種と積極的に協議し、チーム医療としての摂食・嚥下リハビリテーションを推進するための
役割をとることができる。
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本学の認定看護師教育の特徴
・ヒューマン・ケアリングに沿った教育により、相互成長をめざしています。
・第一線で活躍中の講師による、講義や直接指導を受けることができます。
・学内の充実した図書館や情報室、シミュレーションセンター等を常時使用できます。
・成人学習者としてのスキルアップ講座を設けています。
・修了後の実践力向上のため、授業の聴講制度があります。(1年間無料)
・他職種を対象とした公開講座を実施しています。(日程・内容はホームページ参照)
・世界遺産島"宮島"を一望できる、静かな学習環境です。
摂食・嚥下障害看護認定看護師の役割と特徴
・専門性の高い認定看護師による指導、相談により施設全体の看護力が向上します。
・認定看護師の名称を広告として使えます。
・摂食・嚥下障害看護認定看護師等による摂食機能療法で診療報酬の算定ができます。
・栄養サポートチーム(NST)活動や加算に摂食・嚥下障害看護認定看護師が貢献できます。
入試情報
平成23年度の入試は終了しました。
平成24年度(4期生)の入試は、平成24年2月14日に実施します。
受験資格
日本国の保健師、助産師および看護師いずれかの免許を取得後、通産5年以上の実務研修、そのうち通算3年以上は摂食・嚥下障害看護分野で実務研修していること。
教育課程入学時の条件
(1)通算3年以上、摂食・嚥下障害患者が多い保健医療福祉施設または
在宅ケア領域での看護実績を有すること。
(2)摂食・嚥下障害患者を5例以上担当した実績を有すること。
(3)現在、摂食・嚥下障害患者の看護に携わっていることが望ましい。
教育内容・授業時間数(平成23年度)
教育内容
「摂食・嚥下障害看護」分野における教育目的に沿って、以下の科目を開講します。平成23年度よりカリキュラムの改正となり、それらを順守するとともに、成人学習者としての基礎講座および特別講義を組んでいます。
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学科および授業時間数
共通科目 /105時間 | 専門基礎科目 /120時間 | 専門科目 /165時間 | 演習及び臨地実習 /240時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1.看護管理 | 15 | 1.リハビリテーション総論 | 30 | 1.フィジカル・アセスメント論 | 45 | 1.演習 | 60 |
2.リーダーシップ | 15 | 2.摂食・嚥下障害病態論 | 30 | 2.摂食・嚥下訓練技術論 | 30 | 2.臨地実習 | 180 |
3.文献検索・文献講読 | 15 | 3.摂食・嚥下障害評価論 | 15 | 3.リスクマネジメント論 | 45 | ||
4.情報管理 | 15 | 4.摂食・嚥下障害病態各論 | 45 | 4.摂食・嚥下障害援助論 | 45 | ||
5.看護倫理 | 15 | ||||||
6.指導 | 15 | ||||||
7.相談 | 15 | ||||||
総合計/630時間 |
※本学では規程時間+21時間と、特別講義14時間を追加しています。
課程スケジュール
6月開講、12月に修了の6ヶ月コースとなります。
6月1日 | 入学式/オリエンテーション/交流会 |
6月2日 | 授業開始 |
8月15日~17日 | 夏季休暇 |
10月11日~11月11日 | 臨地実習 |
11月24日 | 事例発表会 |
12月上旬 | 修了試験 |
12月15日 | 修了式 |
教員
主任教員:迫田 綾子 専任教員:原田 裕子、竹市美加
(非常勤講師:小山珠美―授業・特別指導・実習指導)
非常勤講師
専門基礎科目、専門科目は共に摂食・嚥下リハビリテーション分野における第一線の先生方に非常勤講師として授業、演習、実習指導等を担当していただいています。
公開講座担当:宇都由美子先生、戸原玄先生、椿原彰夫先生、 小山珠美先生、田中靖代先生
平成23年度公開講座
平成23年度は5つの公開講座を予定しております。詳細はこちらをご覧ください。
どのように異なる文化が痛みに対処するのですか?
実習施設
施設名 | 所在地 | 施設名 | 所在地 |
---|---|---|---|
名古屋第二赤十字病院 | 愛知県 | 藤田保健衛生大学病院 | 愛知県 |
京都第一赤十字病院 | 京都府 | 神戸大学医学部附属病院 | 兵庫県 |
広島赤十字・原爆病院 | 広島県 | 県立広島病院 | 広島県 |
広島大学病院 | 広島県 | 山口大学医学部附属病院 | 山口県 |
修了後のフォローアップ
本学の認定看護師教育課程では、教育課程修了後に日本看護協会認定看護師認定審査に向けてのフォローアップ研修会を行い、受験体制を整えています。また、認定看護師対象の研修会も行い、持続したスキルアップの手助けをしています。 また、教育課程修了後一年間は、本教育課程の授業を無料で聴講できる制度を設けております。認定審査受験後も、自らの知識向上のために、多くの修了生がこの制度を利用しています。
フォローアップ研修会への参加について(アンケート結果より)
平成23年3月にフォローアップ研修を実施しました。参加者対象のアンケート結果です。
講義参加について(アンケート結果より)
平成22年度は、約7割の修了生が、講義の聴講(無料)に参加しました。
講義聴講した修了生対象のアンケート結果です。
第3期生からのメッセージ
入学時の決意
重川真弓
同じ志を持った仲間と、半年間精一杯頑張ります。奈良県出身です。宮島へ行ってみんなで合格祈願をしました。
尾上光国
不安と楽しみで胸がドキドキです。熊本天草出身です。男性2名で女性のパワーにまけず、仲間と共に6ヶ月間頑張ります。
本田晴代
毎日の講義と試験を頑張ります。鹿児島から来ました。
南へ摂食・嚥下障害看護を拡げたいと思います。
第2期生からのメッセージ
上岡 美和
兵庫県立がんセンター(兵庫県)
広島に来て、同じ目標を持つ仲間と共に、学習でき充実した日々を過ごすことができました。慣れない勉強でしたが、グループワークで仲間と意見を交換し、お互いに高め合うことができたと思います。認定看護師教育課程で得るものは、知識や技術だけではなく、自分自身と向き合うこともできました。楽しい6ヶ月を過ごせました。興味のある方は、この世界に入ってください。素敵な日々が待っています。
福島 素美
島根県立こころの医療センター(島根県)
摂食・嚥下障害看護がやりたいという同じ思いを持つ仲間と6か月学んだことは、私の一生の宝物となりました。6か月間の研修は常に自分との闘いで、つらいこともたくさんありました。しかし、実習で出会った患者様や指導者の方々、先生方、そしてなにより同じ仲間に頑張る勇気をもらい、乗り切ることができました。 1人でも多くの摂食・嚥下障害をもつ患者様の「その人らしさ」を支えることができるようにこれから頑張っていきたいと思います。
龍里 智子
独立行政法人国立病院機構 浜田医療センター(島根県)
臨床の場を離れ、摂食・嚥下障害看護を学ぶために広島に来ました。慣れない環境での生活と慣れない座学とで挫けそうになった事は1度や2度ではありません。しかし、同じ目標をもつ仲間と出会え、支えてもらったおかげで前向きになることができました。認定看護師教育課程に入学して、知識・技術だけではなく、もっと素晴らしい宝物を得たように思います。この半年間に得た、人と人との繋がりを大切にし、今後も前を向いて頑張っていこうと思います。
第1期生からのメッセージ
岩崎美樹
名古屋記念病院勤務(愛知県)
「やりたい」その思いで受験し、合格。研修中の苦労は想像以上でした。しかし、認定看護師を目指したことで今まで感じたことのない人とのつながりを感じました。「本当に私が認定になれるのか?」という不安に日々ぶつかり、涙を流す日もありました。そんな時、いつも仲間に支えてもらったおかげで自分自身と向き合うことができました。どんなに辛くても、学校にいってみんなの顔を見ると安心する。認定看護師教育課程で得るものは、知識や技術だけではない、それ以上のものがあると私は感じています。もし受験に迷っているなら、背伸びしてみてください。きっと素敵な日々が待っています☆
梅本通代
市立岸和田市民病院勤務(大阪府)
10年ぶりの学生生活で、慣れない勉強ばかりで大変でした。しかし広島に来て、同じことに興味がある仲間と出会えたことが何よりも宝物です。図書館や情報処理室など、大学の施設は充実しており、学習環境はとてもよいです。景観もとてもよく、日本三景の宮島や瀬戸内海がみえます。たまに研修生同士で世界遺産の厳島神社へお参りや紅葉狩りに行き、息抜きをすることもありました。毎日とても充実した日々を過ごしました。ここで学んだことを、早く臨床で実践したいと思っています。
大原かおり
広島県立広島病院勤務(広島県)
同じ目標を持つ仲間と共に、すばらしい環境の中で集中して学ぶことができました。約4ヶ月間の座学の後に、その集大成である約1カ月の臨地実習がありました。私は名古屋第二赤十字病院で二人の患者様から多くの学びを得ることができました。自宅を離れての生活と勉強で辛いこともありましたが、患者さんの回復と笑顔を見るとそんな思いも吹き飛び、毎日楽しく看護することができました。この思いを大切に今後もがんばっていきたいと思います。
本文の終わりです
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